今年はバウハウス創立100周年だそうでして、バウハウス初期の名物先生「ヨハネス・イッテン」の授業を再現したワークショップ&講義があるというので、行ってきました。
ちなみにチケットは1日で売り切れていました。とても稀少性の高いイベントです。
バウハウスとは、ドイツ ヴァイマル共和国にあった美術と工芸の学校で、産学型の美大みたいな感じでしょうか。1919年に創立して1934年にナチス政権下で廃校になってしまい短命な学校でしたがデザイン界の偉人超人を数多く輩出して、授業もユニークだったことで有名です。
深呼吸、体操、発声、両手描き、名前の速描き、音楽の可視化、最後にアザミの描写、と、かなり独特な授業内容は、美術の素養を鍛えるというより、制作に向けて自分自身のインナーな部分に向き合う、精神的な要素が大きかったように思います。
デザイナーとはとてもコンペティティブな職業で、比較ありきの仕事なので外に向けて意識することが多すぎて時にとても磨耗するのですが、イッテンのメソッドのような、自分自身に向かう意識を少し持っていると、こういった比較による磨耗から、少し自由になれるかもしれません。